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抹茶 — matcha latte が見落としてる、 日本が実際に飲んでる方の話
海外の matcha latte は抹茶 1g + 砂糖 50g。 日本では 2g + 80℃ 湯 70ml を点てて、 90 秒の静けさの中で飲む。 同じ名前で、 別の飲み物。
京都の火曜日の午後、 静かな路地の奥の小さな 4 畳半の茶室。 畳に正座すると、 亭主が温められた茶碗を 1 つ前に置き、 小さな茶杓を取り、 黒漆の棗からきっかり 2g の抹茶 をすくい、 碗の中に落とす。 やかんから 80℃ の湯、 約 70ml。 そして茶筅 — 1 本の竹から 100 本前後の細い穂に手で切り出された竹の道具 — を取り、 W の字を描く動きで 15 秒、 粉と湯を点てる。 液体は薄くなり、 細かい泡が立ち、 止まる。 茶碗を 2 度回して、 あなたの前に置く。 3 口で、 およそ 40 秒で飲み干す。 牛乳なし、 砂糖なし、 ハチミツなし、 シロップなし。 それが日本の 抹茶。
海外では、 抹茶は最初から牛乳と砂糖と混ざって届いた。 スターバックスの matcha latte、 matcha KitKat、 matcha アイスクリーム、 matcha チーズケーキ、 matcha クッキー、 matcha フラペチーノ。 海外の像は明るい緑で甘い。 日本国内で、 いま飲み終わった碗は、 同じ植物、 同じ粉、 ただそれだけで提供されてて、 3 口で「世界が砂糖を足した方が楽だと気づいた理由」 が味で分かる。
葉ではなく、 粉の方
抹茶は 粉 であって、 葉ではない。 原料は 碾茶 (てんちゃ) という特定の茶: 茶樹を黒い覆下材 (伝統的には葦簾) で収穫前 3-4 週間覆う。 覆下は光合成を遅らせ、 葉緑素と L-テアニンを濃縮し、 風味を「青臭い」 から「旨み濃い」 に変える。 収穫した葉は蒸して乾燥、 茎を除去 (柔らかい葉肉だけ残す)、 最後に 2 つの石臼の間で挽く、 1 時間に約 40g のペース。 石は熱で香りが酸化するのを避けるためゆっくり回り、 出来上がる粉はタルクのように細かい。
他の茶でこの作り方をするものはない。 煎茶、 玉露、 ほうじ茶、 ウーロン茶、 中国緑茶、 インド紅茶 — すべて 葉茶 で、 湯に浸して葉は捨てる。 抹茶は、 葉そのものが飲み物になる唯一の大規模な茶の伝統。 抹茶を飲むとは、 植物まるごとを毎回飲むこと。
茶道と日常 — 2 つの顔
日本の茶の湯 — 茶道 (さどう / ちゃどう) — は 16 世紀に 千利休 (1522-1591) が形式化した、 その下敷きには 栄西 (1141-1215) が 1191 年に南宋から持ち帰った茶文化の 250 年の発展があり、 村田珠光 (15 世紀) と武野紹鴎が洗練してきた流れがある。 茶道は 2 つの点て方を使う:
- 薄茶 — 2g の抹茶を 70ml の湯で点て、 細かい泡を立てる。 3 口で飲む。 茶事の日常の register。
- 濃茶 — 4g の抹茶を 30ml の湯で練る (点てない) — 絵の具のように濃い練り上げ。 1 碗を時計回りに少人数で回し飲み。 正式の register、 改まった茶会で使う。
茶室の外、 日本での抹茶の 日常 の顔は、 現代の register — 抹茶アイス、 抹茶大福、 抹茶 Kit Kat、 季節ごとに入れ替わる抹茶スイーツ。 こちらの顔も real Japan: 海外の発明を逆輸入してるわけではなく、 20-21 世紀に日本が抹茶を国内向けに domesticate した結果。 海外版との違いは、 日本の抹茶スイーツのほうが「抹茶対砂糖」 の比率が高い傾向がある。 一方、 海外の matcha latte はさらに別カテゴリーに座ってる — 薄茶でも日本の日常抹茶でもなく、 製菓用の粉と乳製品と砂糖を中心に組まれた、 3 つ目の飲み物だ。
なぜ matcha latte は抹茶ではないか
典型的な海外の matcha latte は 製菓用抹茶 1g + 牛乳 200ml + 砂糖 30-50g — 飲み物に占める抹茶の割合 0.5%、 残りはほぼ砂糖と乳製品。 製菓用 (¥5-15/g) は粗めの後摘み葉の粉で、 甘さに対して風味を保てるよう設計されてる。
茶道の薄茶は 2g の茶道用抹茶 (¥30-100/g) を 80℃ の湯 70ml で点てる — 飲み物に占める抹茶の割合 3%、 マスクするものは何もない。 覆下茶の旨みと、 ほのかな栗の甘みが、 直に立ち上がる。
これは名前を共有してる 2 つの違う飲み物。 「matcha」 というラベルは両方を覆うが、 中身は別の grade の粉、 別の比率、 別の設計意図で作られてる。
latte から碗に戻る 3 つの扉
latte のイメージから日本が実際に飲んでる碗に戻る道は、 3 つの扉を通る。
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茶道体験。 京都と宇治が歴史的な中心 — 大徳寺の塔頭の多くと、 京都中心部の小さな茶道教室が、 30-60 分の茶道入門を ¥2,000-5,000 で外国人向けに提供。 畳に正座、 亭主が目の前で薄茶を点てて、 碗が回ってきて、 2 度回して 3 口で飲む。 茶室全体の形 — 床の間の軸、 季節の花、 沈黙 — が「抹茶は本当は何のためのものか」 という問いの答え。
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宇治の老舗茶舗で試飲。 宇治 (京都の南) は 700 年来日本の抹茶の中心地。 旗艦店 2 軒 — 京都中心部の 一保堂 と宇治の 丸久小山園 — はどちらも試飲カウンターがあり、 茶道用抹茶で点てた薄茶を ¥1,000-2,000 で出してくれて、 grade ladder の読み方を学び、 粉の動きを見ることができる。 茶道用の抹茶 (20g 小缶) を ¥1,500-3,000 で買えば、 家で 1 ヶ月の練習に十分。
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家で 1 碗。 茶筅、 茶杓、 茶碗、 茶道用抹茶 20g 缶 — スターターセット総額 ¥5,000-10,000 で、 自分で薄茶を点てられる。 2g 篩いがけ、 80℃ の湯 70ml、 W の動きで 15 秒点て、 3 口で飲む。 3 碗目には、 旨みと、 草と栗の甘みが、 砂糖の層なしで直に味わえる。
matcha latte が悪いわけではない。 製菓用抹茶を使い、 乳製品と砂糖向けに設計された、 正当な世界的飲料。 ただ、 京都の茶人が 4 畳半の茶室で渡してくる碗とは、 違う飲み物。 2 つの飲み物は名前を共有してるが、 中身はほとんど共有してない — それを知っておくと、 どちらからも何かが失われるわけではなく、 世界に飲み物がもう 1 つ加わるだけだ。
最終確認: 2026-05-18
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